スウェーデンの空手合宿

スウェーデン人と結婚し、現在ストックホルム在住の友人より便りがありました。
彼女は約３年前から小学生の息子さんと一緒に空手をしています。スウェーデンの空手クラブの夏合宿について語ってくれました。なかなか興味深いので、武道つながりということで、一部をこのブログに掲載させていただきます。

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ただいま、スウェーデン中部、赤い木の馬の置き物で有名なダーラナ地方で
息子といっしょに4泊5日の空手の合宿中。

去年に続いて２回目の参加。

様子がまるでわからないままで初参加だった去年は、「サマーキャンプ」と
聞いて、日本の合宿をイメージしていたら、まるで違って、驚きの連続だった。

そもそも地名を聞いてもぴんとこないので、てっきりそのへんの
ユースホステルにでも行くんだろうと思い込んでいたところ、直前になって、
ストックホルムから、300キロも離れたところだと判明。

団体バスが用意されるわけでもなく、そんな遠くの知らないところに、
勝手に集合すると知って慌てたけど、面識もないおじさん
（同じクラブのメンバーだけど、練習日が違う）の車に
乗せてもらって行けることになった。

荷物を最小限にこぢんまりまとめ、どんなおじさんが、どんな車で
迎えに来てくれるのかも知らずに待機して、あとは、自分たちも
荷物と化して、受け身でお任せ。

片道４時間半の道中、景色がいいのを一応楽しみながら着いたところは、
予想もしていなかったきれいな湖畔のリゾート地。
宿泊施設は、4人だけ（息子とわたしと、もう一組の大人と子供）で
1棟使用の立派なコテージで、テンションが上がる！

朝食はホテルのビュッフェだし、夜も、かなりおいしいビュッフェつき。
（これはホテルじゃなくて、別のレストランで団体用メニュー。）
昼食は各自任せで、コテージの台所で自炊してもいいい、外食しても
よかった。

練習は朝、昼、晩としっかりあったけど、昼休みが長くて、昼寝もできるし、
空き時間には、森や湖畔を散歩したり、マッサージを受けている人もいた。

ストックホルムから300キロ北上すると、ますます白夜で夜中まで
明るいので、夜8時まで練習したあとの時間が長い。

夜10時の屋外ワッフルパーティーも、真昼間のおやつタイムの感覚だし、
毎晩、映画やボーリングなどのアクティビティもあり、
最終夜の晩餐会は、フルコースで、多くの人が正装でおめかし。
空手青年たちも、ネクタイまではしていなくてもふだんのトレパン姿ではなく、
ぴしっとアイロンのあたったシャツを着ていた。

20度前後の爽やかな気候の下、汗臭いとか、ど根性とか、
そういうのとは無縁のぜいたくな合宿は、日本人のわたしには、
カルチャーショックだった。
そして2回目の今回。

場所も、一日の流れも、はっきり把握しているので、わけがわからない
まま、忍の5日間を覚悟して出向いた去年とは違う。

その分、わがままになり、また人の車で遠慮しながら行くのもなんだし、
荷物が重いので電車も嫌だし、誰か、ウチの車を運転してくれないかなーと
思って探したけど見つからなかったので、一念発起して、わたしが
運転して息子とふたりで、やってきた！

わたしの運転技術は、進歩しておらず、片道100キロの森の家までも、
自分で運転したことは数えるほどしかなくて、いまだにドキドキする。

それが、息子とふたりで300キロ。

ストックホルムを抜ければ、運転は難しくないし、カーナビさえあれば、
目的地には着けるだろうけど、もし、途中で何かあったら、と考えると、
かなりこわいものがあった。

だいぶ古くなってきた四輪駆動の韓国車は、数日前にオイル漏れが
発覚して修理工場から戻ったばかりだし、フロントガラスに入ったヒビは、
少しづつ長くなっている。

夫も、わたしが息子を乗せて運転して行くなんて、
あまりにも心臓に悪いと言って、渋ったけれど、
ま、やってみれば、なんとかなった。

もうすぐ9歳の息子は、なかなか頼りになる旅の友だった。

車が大好きで、カーナビに指示されても間違えるわたしに
教えてくれるし、夫の聴く音楽をわたしよりよく知って
いるのでDJもお手のもの。
大音量で、カーステレオの音楽を聴きながら、楽しいドライブだった。

去年に比べてずっとたくさんの荷物も持ってこれた。

コテージに横付けに駐車できることがわかっていたので、重いパソコン
や周辺機器もフル装備だし、去年は普段着で参加した晩餐会に備え、
ちゃんと浴衣と下駄も持ってきた。