少し話題を変えて!
若い時、「夏目漱石・森鴎外・司馬遼太郎等」の著書、そして自然科学の本をよく読んだ。 「漱石」と言う名に興味を持ち、関連する記事などを抜き書きしていた。今回、1993年8月10日 東京新聞 「筆洗」の抜き書きを見つけた。その記事を紹介する。
「流石」(さすが)
四世紀、中国 西晋時代の人、孫楚(そんそ)の故事から出た当て字。
この人は、生来剛気で人に仕えるのを潔しとせず、山に入って石を枕に眠り、清流に漱(くちすす)ぐ悠々たる隠棲を望んでいた。友人にこの思いを告げるとき、「枕石漱流」というべきところを誤って「漱石枕流」と言ってしまった。
友人は流れに枕し、石で口をすすぐだけはできないと笑った。孫楚はあわてず、「流れに枕して俗事に汚れた耳を洗い、石に漱いで歯を磨く」といい抜けた。さすがは才人、うまくこじつけたと感嘆され、いらい「流石」を当てるようになった。「夏目漱石の名も、ここからきていると言われている」
また、田部井文雄監修 「読むだけで人間力が磨かれる、大人の漢文」
2014.3.25 初版に この物語の出典は、『世説新語(せせつしんご) 拝調編
(はいちょうへん)の話に基づくとあります。
夏目漱石自身は、神経質、ユニーク人だと伝えられています。門人には物理学者など数多くいました。雪の研究で有名な「中谷宇吉郎博士」、中谷宇吉郎著に「寺田寅彦」もあります。坊ちゃんに出てくる東大地下研究室でレンズを磨く青年は、寺田寅彦博士がモデルと言われています。皆さんご存知の通り、「災害は忘れた頃にやってくる」は、寺田博士の言葉と言われています。しかし、現在の自然環境の状況では、災害は何時やって来てもおかしくない時代と言えますね。
平成30年 睦月
正月三日の頃
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