合氣道師範であった「佐々木将人」先生の心に沁みる入る言葉があります。
先生の著書は、とても軽妙洒脱でユーモアがあり、実業界でも大人気です。私も、ある用件が生じ、先生からご連絡を頂いた事がありました。その後、ご丁寧なお手紙と、氏の著書「人生、良いも悪いもどんとこい!」を頂戴しました。
まさに「一期一会」でありました。
以下の内容は、1994年12月2日 (平成6年)日本経済新聞 の【春秋】に掲載されたものです。折角ですので、全文を引用します。
そろそろ待望のボーナスが出るころだ。が、景気は回復基調にあるとはいえ依然パットせず、大入り袋で社員一同ほくほく顔といった明るい話は聞こえてこない。せいぜい前年並みならまだ良い方というところらしい。
住宅ローンや子供の教育費の負担にあえぐサラリーマンにとっては不満だろうが、欲を言えばきりがない。なかには倒産したり、ボーナスゼロという企業もある。そもそも賃金やボーナスが右肩上がりで上昇し続けるものと思い込んでいたこと自体、神話にすぎなかったのだ。日本の産業界は、もはやそうした神話を支えきれない転換期に来ていると知るべきである。
サラリーマン諸君、ボーナスぐらいのことでクヨクヨするな、佐々木将人は言う。
『人間、現実ただ今の生活は、立って半畳、寝て一畳、天下を取っても四畳半。背広は一着、御飯は二杯、寝だめ、食いだめできず、トイレの姿はみな同じ。風呂に入ればみな裸、幸も不幸も大小も、これすべて心の問題。必要な時、必要なものがあれば幸せ、あり余るものは不幸、不運のタネとなる』(同氏著『生きる-心に光を・・・・』)。
神主で合気道師範、パリでフランス人学生たちに神道を教授したこともある佐々木氏は『物で栄えて心で滅びる。物質文明の進歩はすばらしいが、車や飛行機、新幹線で遠い所が近くなった反面、最も近い親子、夫婦、隣近所とはだんだん遠くなってしまった』と説く。他人の落としたカネまで自分のものと名乗り出るやからがいる日本、カネがらみの価値観からそろそろ脱却する時が来ている。
とあります。
心の問題を的確に表現していて、とも考えさせられます。この少し後に、(「中野孝次著 清貧の思想」1996年11月10日第1印)がベストセラーになっています。
いにしえの人々を例にあげ「本来、日本人の持つ綺麗な心に立ち返れ」との教えでありました。
平成29年 葉月
立秋の頃
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